実は「顎関節症」という言葉は通称で、正式名称は「頭蓋下顎障害」といいます。なぜこんな分かりにくい名前なのかといいますと、顎関節症が、原因のすべてがはっきりしない複雑な症候群であるからです。
【顎関節症の診断】
●顎関節や咀嚼筋の痛み
●口が開きにくい、または開かない
●顎の動きがスムーズでない(顎がガクガクする)
●口を動かすと関節音がする
上記の症状が一つ以上ある場合に顎関節症と診断されます。ただし、臨床的にはただ音がするだけであるとか、口が開きにくかったり、スムーズに動かなくても痛みや不快を全く感じない場合は、治療を見合わせることがあります。
当院では、不良な詰め物や冠が引き起こした噛み合わせの異常が原因になっている顎関節症、また、Bruxism(いわゆる歯ぎしり)で咀嚼筋(顔の周りの顎を動かす筋肉)の痛みが生じている顎関節症を主に治療していきます。
院長は、大学病院時代に補綴学(入れ歯やブリッジによる歯の欠損を修復する学問)と共に咬合学(噛み合わせの学問)を専攻してきており、これらに直結する顎関節症の治療に20年以上も関わってきています。
顎関節症の治療は、夜間装着するマウスピースを使用しながら、顎のゆがみを矯正したり、Bruxism(歯ぎしり)を防止することで症状を除去、緩和していきます。また、不良な詰め物や冠を、適切に作り変え、噛み合わせの垂直的な高さや左右のズレを解消することで再発を防止していきます。
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