訪問歯科への思い

当院はお身体が不自由で、歯の治療を受けたくても歯科医院に行くことが困難な要介護高齢者のための訪問歯科診療に強い思いを持っています。

当院院長は、約20年前、日本歯科大学附属病院補綴科から提携の北里大学医学部付属病院口腔外科への出向が命じられ、1年間赴任した経験があります。そこで日々研鑽を積み、大変勉強になりましたが、どうしても忘れられない症例があるのです。

外科から口腔外科へ入れ歯を作ってほしいと、75歳くらいのおばあちゃんがいらっしゃいました。その方はストレッチャーに括り付けられ、寝たきりで会話も全くできない状態でした。無我夢中で総入れ歯を作ってさしあげると、みるみるうちに、急性期を脱し、起き上がれるようになり、会話もできるし自力で食事もとれるまで回復されました。会話をすると、とてもやさしい方で「最近食いしん坊になってしまって、大好きなダイフクが食べられたのよ」と言って頂きました。

しかし、ほどなくその方は亡くなられてしまいました。知らされていなかったのですが、末期がんで余命幾ばくもない方だったのです。

重い病気だったにもかかわらず、感謝の言葉を伝えてくださった時の「優しい目」、それが原動力になり、その後当院開業当初から院内業務の他に入れ歯でお困りの高齢者の訪問現場に立ち、現在まで仕事を継続しています。

歯がない、入れ歯が使えない状態は、生体にとって、特に要介護高齢者の方では、とても大きなダメージを与えてしまいます。生きる「気力」を奪ってしまうのです。

お困りのご家族のかた、どうかご遠慮なさらずに、ご連絡をお待ちしております。入れ歯のスペシャリストを派遣します。

まずは、お悩みをご相談ください

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